為真三本桜
岐阜県郡上市白鳥町為真(ためざに)という所に三本の桜の木があります。とくに真ん中の木は、天然記念物である根尾の「淡墨桜」の子どもと言われて、大切にされています。といっても「ひこばえ」ですが、確かに他の二本に比べるとピンクではなく薄墨色です。また、そこが「しぶい」ところですね。
営林署の元職員の委託を受けて、前畑誠治という人が、その子孫と共に大切に育ててきました。この奥美濃の小さな村の数少ない村人の楽しみが、まだ寒さの残る春のおとずれとともに、物静かに花開くこの三本桜です。
〽 郡上のなぁ~ 為真 三本桜
親が枯れても 子が残る
子が残るノ 子が残る
ア ソンデンセ~
と、郡上一揆の義民の「こころざし」が、悲しい思い出とともに、今日に伝えられています。